ブログ書くまでが YAPC::Asia らしいので。/.-j にしようか迷ったけど一応こちらで。
1日目、2日目で参加。1日目は新幹線が 80 分くらい遅れたため残念ながら Larry 氏のセッションは聞けず、その後から参加。YAPC 参加者は Web 界隈の人が多いんじゃないかと思っているが、そういう意味ではそもそも日常業務的に Perl どころがプログラミングも(基本)しないという点で特異な参加者な気もする(1日目は年休取得して参加)。ということで Web サービス寄りよりかは Perl 本体寄りのセッション選択、のはず。以降、各セッションの雑多なメモとか感想とか。
一日目
Acmeism, Pegex and CoffeeScript on CPAN
40 分の枠に収まらなかった感じ。もうちょいちゃんと聞きたかった。
リアルタイム通知システムの舞台裏
C++ Compiler Farm みたいなものを作っていて通知ではなくバックエンドのコンパイルサーバについてだがこの辺の管理(どのサーバに投げたか)とかどうしようというのと通ずるものがある気がした。メッセージキュー(RabitMQ)で解決したみたいだが、CCF では S3 がその位置に来そう。
Perl初心者が作ったサーバ運用ツール
英語での発表。運用ツールそのものについて自分に知見がないけど、テストがある、というのが重要なところか。ただこれ、テスト可能なように設定を綺麗に分離してやるというか、role と blueprint との関係が重要な気がする。
GitHubを使った開発とデプロイ
丁度 Perl モジュールの fork とかし始めたところだったのでそういう話なのかなと(勝手に)期待していたけどそうではなく普通にプロジェクトの中心リポジトリとして Github を使う感じだった。
Distributed Job System. Clutch
中央サーバを必要とせずクライアント側で振り分ける分散ジョブシステム、だろうか。多分構成次第? 多対多になるなら間に中央管理サーバを置いた方が楽になる気がするし、振り分け先が動的に変化するケースだと難しくなったりするんじゃないだろうか。
DBD::SQLite: Recipes, Issues, and Plans
正直一番実用的だったかもしれない。解析の仕方から考えなきゃならないデータに対してとりあえず DB に突っ込んで SQL で色々料理してみるというのはかなり強力なスキームだと思っているが、その上で SQLite は強い味方である。で、DB へのデータ投入とか SQL が苦手な処理をする時に一旦外でやろうとする場合などで DBD::SQLite はお世話になりまくりである。bulk insert は自分も prepare/分割commit/各種pragma on でやってたのでお墨付きをもらった感が。複数レコード insert は今度試してみたい。その他、DBD::SQLite ユーザーは一度軽く資料を眺めておくといいんじゃないかと思う。
Profiling memory usage of Perl applications
TreeMap によるメモリ使用量の視覚化デモが格好良かった。使われていたのは JavaScript InfoVis Toolkit だろうか。Interactive な視覚化をやるのに Javascript を使うというのは環境も(あまり)選ばないし便利な気がする。
平均レスポンスタイム50msをPerlで捌く中規模サービスの実装/運用
実際の内容についてはどうこう言えることはないのだが、前振りのアドテック業界について、が非常に分かりやすい導入だったと思う。
Perlアプリケーションのベンチマークとプロファイリング
↑のセッションでもそうだがとにかく計測すること、視覚化することがまず重要か。CCF なんかはとりあえず立ち上げてるだけなので試せるといいなぁ。
LT
相変わらずネタ満載。
二日目
「新しい」を生み出すためのWebアプリ開発とその周辺
今回のベストトーク賞受賞セッション。企画の部分は、Web アプリに限らず何か作ろうと思ってる万人に得るものがあるのではないかと。実装については枯れたものを使えば十分というあたり? 11月末~12月発売予定という「Webサービスのつくり方」は期待大。
Padre - The Perl IDE for Normal People
Emacs ユーザーと Vim ユーザーが聴取者の大半というのが印象的。自分も Emacs も Vim もプログラミングに使わないけど IDE も(ほとんど)使わないという点で Normal People からは外れてるわけだけど。Perl ユーザーが拡張とかしやすいのは Perl で書かれた IDE というのはそうかもしれないけど Perl のコアユーザー層が IDE 使ってないわけで。Eclipse なんかは企業からの後押しが大きかったわけだし、一般ユーザー層への拡大の需要というかそういうのがないと難しいかもしれない。
Perl 今昔物語
日記をさらってみたところ自分は 2008 が初参加の模様。この手のイベント自体が初参加だった。2010 は 2 日目だけ参加、2011 はキャンセル(海外出張)。参加してない部分のタイムテーブルを見ると聞いときゃ良かったというのが結構ある。今後はもう少し参加に貪欲になってもいいかもしれない。内容としてはPerl で書く必然性が薄れてきた、みたいなことを言われていたのが印象的だった。他のセッションの内容にもその辺が出てきているような気がする。
Perl と SQL のいろいろ
DBI/DBD についての分かりやすいチュートリアル。周辺モジュールの簡単な紹介もあって参考になった。質問タイムでプレースホルダの強制ができないんで O/R マッパー使ってるみたいなコメントがあって、プレースホルダの使用くらいプログラマとして最低限度の常識じゃないのかと思ったけど現実はそうもいかないんだろうなぁというのが悲しいところ。
シリコンバレーと世界のPerlエンジニア
川崎さんがアクティブ過ぎて眩しい。「10年後に食える仕事 食えない仕事」から引用されてた「グローカル」「ジャパンプレミアム」「無国籍ジャングル」「重力の世界」っていうのは興味深い。元々の本だとプログラマは「重力の世界」みたいだけど日本の適当な開発要求とのブリッジングという位置では立ち位置はありそう。それはそれでしんどそうだけど。
Perlで始める!初めての機械学習の学習
メモ見たら PRML 同人誌とだけ書いてあったw。とりあえず手に入れたいと思う。perl-kinect は面白そうなので公開されないかなぁ。
Perl入学式をやってみた!
期待していなかったのだが(ごめんなさい)、熱い思いを感じられるいいセッションだったと思う。「ハードルを下げることを重視する」「継続して参加できる環境を作る」というのは他のイベント主催の人も参考にできるかもしれないが、このレベルまで頑張るのは相当大変なことだと思う。あと、Perl 入学式参加者の Perl のわかりにくかったところとして、リファレンス(-> が省略できる場合がある)、コンテキストの概念、ファイルハンドルの , の省略、辺りが挙がってたのはそうだよなぁ、と思わざるを得ない。慣れてくると大丈夫だし逆に楽に書ける要因になったりもするんだけど、場合に応じてうまい具合に挙動が変わる、は、むしろ初めての人にはわかりにくい、と。
Performance Profiling with Devel::NYTProf
他のセッションでも言われていたけど、まず計測しろ、と。あと、目標達成したらそれ以上余計な事しない。局所的な変更から積み上げる。
LT
相変わらずネタ満載。
How Perl Changed My Life & Closing
総括感想も含めて。なんだろう、所詮 Perl はプログラミング言語の一つな訳だけど、TMTOWTDI に代表されるその精神というかそういうのがコミュニティにも有ってそれだけ懐が深いというか、Closing で牧さんが the most welcoming conference みたいなこと書いてたけどそういうのが有るんじゃないかな、と。忘れていたけど自分としては初参加のイベントが YAPC::Asia 2008 だった訳で、そこから色々参加(だけは)するようになったのを考えるとそれなりに大きな転機だったのかもしれないとも思う。そういう意味で Perl ってのは自分の中で結構大きい割合を占めているかもしれない。実際「Perl は生活、C++ は趣味」という感じで技術ネタは C++ が多いけど実際書いてたり日常使ってるものは Perl の方が多かったりするし。今現時点で Perl を選ぶ理由ってのはそんなにないのかもしれないけど、でも自分は Perl が好きなんだなぁ、と思う。で、スピーカーの人にはせっかくの YAPC なので別に Perl べったりの内容にする必要はないと思うんだけどもう少し Perl 寄りの発表をして欲しいなぁという気持ちもあったり。まぁとにかく来年も参加したいと思う。